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紅茶の歴史2:イギリス紅茶文化の母、王妃キャサリン

前回は、紅茶といえばイギリスというイメージがあるにもかかわらず、そのルーツはオランダであるというお話でした。
今回は、イギリスで紅茶文化が広がる立役者となったキャサリン王妃についてのお話です。

紅茶文化の立役者、キャサリン王妃

キャサリン・オブ・ブラガンザ
イギリスにおいて、初めてお茶が販売されたのは1657年頃。
当時はまだ紅茶とは呼ばれず、「万病に効く東洋の秘薬」として扱われており、まだまだ一部の人間にしか飲まれていませんでした。お茶が王室で飲まれ、一般に広がりはじめたのはさらに先の1662年以降のこと。
宮廷貴族たちに茶を広めるきっかけをつくったのが、王妃キャサリン・オブ・ブラガンザー。
ポルトガルの姫だったキャサリン王妃は、なぜイギリスの貴族に茶の魅力を広めることになったのでしょうか。

お茶はキャサリン王妃の嫁入り道具だった

tea
当時のイギリスは、王政復古を果たしたばかりで、国の立て直しを図ることが必要でした。
そこで、イギリスのチャールズⅡ世が、権益の確保とオランダの独占を阻むために考えた策略が、ポルトガルのブラガンサ家の姫であるキャサリンとの結婚だったのです。
当時のポルトガルでは、すでに喫茶習慣があったことから、キャサリン王妃は、自分の健康維持のために嫁入り道具としてお茶や茶道具を持参しました。

王妃の憂うつが茶を広めるきっかけに

キャサリンが王妃として輿入れしたものの、残念ながら幸せな生活とはいえなかったようです。
チャールズⅡ世は多くの女性と浮き名を流し、妻へのやさしさは見せなかったといわれています。
そんな寂しさを紛らわすために、キャサリン王妃はお茶を1日に何杯も飲んだそうです。しかも、そのお茶には当時とても貴重だった砂糖を入れて。

ぜいたくな時間への憧れがイギリス紅茶文化の原点

Alexander Rossi - Afternoon Tea

Alexander Rossi – Afternoon Tea

キャサリン王妃は、自分ひとりでお茶を飲むのではなく、宮廷貴族にもふるまっていました。
すると、「夫の浮気による寂しさを茶で紛らわせる哀れな王妃」といった噂や中傷が流れました。
しかし、一方で、王妃からふるまわれるお茶が貴族たちの間で羨望の的となり、お茶を飲みたいと願う貴婦人が急増しました。
こうしたお茶に砂糖を入れて毎日たしなむというぜいたくな時間へのあこがれが、イギリスの紅茶文化の原点となったのでしょう。

紅茶の歴史1:オランダ貴族の趣味として始まった紅茶文化

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